プロボウラー亀井勝江のブログ

(公社)日本プロボウリング協会公認プロボウラー14期生・亀井勝江のブログです

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元気なまんまで 長生きを

8月末、恐る恐る「投げて良いですか?」と担当医師に伺いを立てるも、筋肉の付き具合と炎症が少し残っている事もあって、「まだだめですよ」の答だった。術後2ヶ月しか経っていないから想定内とはいえ、がっくりきた。
22年前の手術のとき、怪我する前の筋力は、デッドリフトをマックス92キロを挙げていた。スクワットも52キロを3セット可能な、今にして思えば、我ながらうらやましい筋肉ウーマンだった。
その頃でさえ、じっと我慢した日々を過ごしていた。今回のトレーニング不足からの怪我と、術後もっと細った太もも(大腿四頭筋)を両手で測りながら、情けない情けないとリハリビしている時、TV番組の筋肉量の画像に釘付けになった。テレビ朝日系列の番組「最終警告!本当は怖い家庭の医学」(8月18日放送)。“4人に1人は転倒による骨折や関節炎が原因で寝たきりになる”との趣旨で、丁度、出演しているタレント達の脚の筋量の画面だった。大腿四頭筋がしっかりしていた人はその後の走りのテストの結果が良いのは当然のこと、問題は細った人はどうなるか。
寝たきりの予備軍になるという。
寝たきりの原因のひとつに、「関節炎」があるといっている。これは大腿四頭筋を含む膝周辺の筋肉が細ると、骨を支えられなくて軟骨同士が直接当たって磨り減ってしまい、痛みが出る。そのままにしていると、痛みで歩けなってくるから、寝たきり予備軍だという。
私が恐れていたのはこれ。22年前の手術の時は、術後検診で軟骨の磨り減りはなかった。多分充分筋肉があったからと思う。今回「なんと若い!30代の脚だ」と術中に執刀の先生が言っておられたよと聞いたとき、いまさら、ムチムチの太ももでもないから、関節の中の事だなとうれしかった。歳はとった上に、トレーニングは少ないし、怪我をして手術までの3週間で軟骨が傷ついてしまうと、気になっていたから。
もし、傷ついていたら、痛みが続くだろうし、まずボールが持てなくなると怖かった。それよりもっと怖いのは、寝たきり予備軍になってしまう・・・。
ボウリングは、リズム良く意外に長い距離を歩く有酸素運動だから、怪我さえなければ、しなやかな筋肉が出来てくる。とはいえ、ボウリング教室で、一番注意しているのは、投球技術もさることながら、ここ。
痛みがあったら、医師の診察を受けて、治療するのは当然で、それ以上悪化しないように、筋肉を作ってとしつっこく伝えている。
それ以前に、痛ませないために、筋力を増やす事はもちろんの事、ストレッチに充分時間をかけて欲しい。重いものを、片手で持つというボウリングの特殊性から、サボってはいけないのだ。
ボウリングを楽しんで、元気なままで長生きしなければ・・・・・。


2009年9月号