プロボウラー亀井勝江のブログ

(公社)日本プロボウリング協会公認プロボウラー14期生・亀井勝江のブログです

MENU

クランカーは無理でしょうが・・・

ボウリングの投球スタイルから大まかに、ローラー・ストローカー・パワーストローカー・クランカーに分類されるという。コントロール重視のローラー型ボウラーで上手い人は、日本に沢山いる。で、ローラーではないボウリングをしたいと取組んで6年以上になった。先日広島の女性アマチュアトップグループの一人と食事をする機会があった。その直前に3ゲームで800を出した彼女に「おめでとう。私は改造ばかりで中々スコアにならなくてつらいよ」とお祝いのついでに泣き事を言ったら、「えー、無理よ。」とその挑戦を即座に否定されてしまった。「でもようやく見えてきたよ」といったら、黙ってしまった。開いた口が塞がらないってことかな。そうだよね。私もわかってるって。
先日、福山キャッスルボウルで開催された「ストーム&ロトグリップフェア」に行ってきた。イベントの主流は、当然ながら新発売ボウルの紹介と試投会、ドリルのセミナー、プロチャレンジ。その中にPBAのピート・ウェバーとプロコーチによるボウリングレッスンとある。
ローラーではないボウリングを習いたくてアメリカ・フロリダのケーゲルトレーニングセンターに4回も行っている。悲しいかな、帰国後は、このセンターでのチェックされたことの練習は一人ですることになるから、成果を出すのは非常に厳しい。デジカメで見る限り、前進はしている。でも正直不安なのだ。
アメリカのプロコーチにアドバイスをもらえる機会は日本ではまずない。主催者に、レッスンの受講は可能か聞いてみた。OKですと。福山に飛んで行った。
ワンポイントレッスンとあるように、ほんとにワンポイントだけだったけれど、良かった。
リリースの瞬間、右肩がピュッと動く。練習ではかろうじて止まることがあるけれど、試合になると、動いてしまう。親指の抜けが安定しないのだ。
きっちり指摘された。肩を止めるために試行錯誤しながら練習しているひとつの方法、右肩を引いた状態で投げてみたら、遠くから「OK」とドーンコーチ。これが欲しかったんだ。確信するという事は一人ではなかなか出来ないのだ。
ドリルセミナー後、個人的な質問ですがと「なぜ右肩が動いてしまうのですか?」とセミナー参加者が少ない事を良いことに聞いてみる。
「スピードを出そうと思ってるでしょう?逆ですよ」
それにつけても、アメリカのコーチ学は統一されている。他の受講者たちへのアドバイスをチラチラ見ていると、スタンス、ステップなどケーゲルで指導された事と同じだった。
ローラータイプのボウラーを追い越せるのは何時だろう。間に合わないかも。でも、他でもない。自分で選んだ事だからチャレンジはやめない。


2011年10月号