プロボウラー亀井勝江のブログ

(公社)日本プロボウリング協会公認プロボウラー14期生・亀井勝江のブログです

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いずれ来るメガネデビューの人達へ

先だって、いつもはメガネなしの女性が、うつむき加減にメガネをかけているのを見た。恥ずかしそうだったので、つい盗み見るようになってしまった。
「あ、やってるな」恐らく、年齢から、近視用ではなく、老眼用と思う。
私も初めてメガネをかけるときそうだった。私の老眼鏡デビューはもっと早かった。その頃住んでいた東広島の眼科に行ったとき、若いきれいな女医さんが、「早目に作った方が良いですよ。私はもう持ってます。」「遅れると無意識に文字離れしますからね」と。
その言葉だけで、翌日作った。
でも、すぐには人前で使えなかった。東京ポートボウルで開催された第1回目か第2回目の「ジャパンカップ」で、スコアラーのような仕事をした。日米各16名のプロが1ゲーム毎に担当したボックスに回ってきた時、ネームなどのチェックをするという仕事だった。その時メガネをかければ良いものを、恥ずかしくて使えなかった。惜しい事をしたと今でも思っている。アメリカと日本のトッププロたちが目と鼻の先で、レーンの変化を探りながら、ラインとボールを変えているのだ。メモは残したものの、何せ、ぼんやりの眼だったから、ボールのブランド名がはっきりしないのだ。あ~もったいない。
ほんと最初は恥ずかしい。そう思うのは本人だけと気が付くのは、ずっと後だけれど。
あれから、随分経つ。今、私はいつも4個のメガネを持ち歩いている。紫外線が怖いから、サングラスは必需品で、手元用のメガネと、6mくらい先を見やすくしたもの。ようするに私にとってはボウリング用のメガネ。これに、夜間運転用のメガネ。
「あなたは遠視の眼だから、度数が進むのが速いですよ」と医師に言われてショックを受けたのを覚えている。
デパートに遊びに行った時、化粧品売り場でスタッフにすすめられメークをしてもらう事がある。出来上がると、「お客様、絶対メガネがないほうが良いです」と必ず言われる。私だって、メガネなしでいたい。
初めてメガネを掛けたとき、くっきりと見えたのには驚きだった。
若い時はこんなに見えていたのだ。特に遠視だったから見えすぎるくらいだったのかも。
世間もしっかり見えていたに違いない。物ごとの判断が早かったのはこのせい?早とちりは? 関係ないか。
ほんとのところ、メガネがなくてもちょっとぼんやりながら見えるから不便ではないけれど、人間の表情は面白い。それが見えないなんて。もったいない。
それで、今はメガネファッションを楽しむと割り切っている。そう決断するのに時間はかかったけど。早ければ40代から始まる眼の変化“老眼”。
それにつけても、それなりの年齢のプロたち、どう対処を?かけない事を選択したのはなぜだろう?


2011年09月号