プロボウラー亀井勝江のブログ

(公社)日本プロボウリング協会公認プロボウラー14期生・亀井勝江のブログです

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足元を見てみる

ボウリングを始めた人に、マイボールではなく、まずマイシューズを持つ事を勧めている。
重いボウルを助走をつけて投げるというボウリングは足元が安定しないと非常に難しい。その最終ステップは、右利きであれば、左足になる(スライド足)。最終ステップは滑りながら投げるというのが、これまで常識といわれていたけれど、強いボウルを投げるためには、滑るより重心移動だけするほうが効果がでると言われている。
これは手遅れのボウリングをする事が前提と思う。手遅れは、左足(右効き)が止まった状態でリリースすること。逆の手早とは、スイングのトップにあるボウルが下りてくるのと同時に左足が滑り始めてリリースをする状態。
手遅れといっても止まっているように見えて、少しはスライドしているし、そうしないと怪我をする。強いボウルを投げたいと完全に止まって投げると手遅れ過ぎてスピードが出ないという事があって、手遅れ感の時間差は微妙に違うので文章化するのはちょっと難しい。
何はともあれ、手早、手遅れのリリースをするにしても、スライド足の靴の滑り具合が重要になってくる。
そこで靴。靴の裏を見る。かかと側をヒールと言い、つま先側をソールと言う。
投球を始める前にファールラインの手前のアプローチ上で、ラストステップのすべり加減をチェックする。その時、まずソールだけ滑らせてみて、次にヒールだけを滑らせてみて、両方納得がいったらヒールとソール両方一緒に滑り加減をみる。いつもと同じ感覚で止まる事が出来れば、そのまま。滑り加減が違ったら、ヒールとソールのパーツを交換して、いつもの感覚にあわせる。これは、ボウリング場のアプローチがいつも同じ状態であれば、チェックも交換もいらない。でも、まず同じ状態とは限らないと思ったほうが良い。いろんなセンターで投げるボウラーは特にチェックが必要。面倒なようでも、これは、習慣にしたほうが良い。
当然ながら、プロであれアマであれトップボウラーたちはヒール、ソールのパーツを数種類持ち歩いている。
調整できないままスタートした試合で実力を出せなかったボウラーを沢山みてきた。
因みに、センターで貸し出しているハウスシューズは、右投げの人左投げの人どちらにも使えるように左右の底は滑るようになっている。マイシューズであればとりあえず、けり足は止まるようになっている。だから、はじめにマイシューズを持つ事を強く勧めることになる。最近の靴は進化していて、ソールだけ交換できるのもあるし、ヒール、ソールの両方が交換できるのもある。もっとすごいのは、スライド足だけでなく、反対側のけり足のソール、ヒール交換可能なシューズも販売されている。
まぁ何事も足元から。


2012年3月号