プロボウラー亀井勝江のブログ

(公社)日本プロボウリング協会公認プロボウラー14期生・亀井勝江のブログです

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ジャパンカップで

今年25回目の「ジャパンカップ2010」を見てきた。
決勝はいつもTV放映されているけれど、会場で見る迫力に魅了されて、つい、東京まで行っている。
とはいってもここ数年欠席たったけれど、男子の「JPBA」((社)日本プロボウリング協会)の公式戦も最近見る機会がなかったし、「PBA」(米国)、「KPBA」(韓国)のプロたちも公式戦で見たいと久しぶりに行った。金曜日の予選と、土曜日の上位48名によるトーナメント方式の準決勝。
今年ケーゲルトレーニングセンターで、私に与えられたテーマとの共通点があるかどうか、このプロたちの中で探したかった。体型、体力の違いは充分あってもだ。
金曜日、とにかく、デジカメで取り捲る。裸眼では見えないものが、パソコンに移した画面で探せるし。
翌日、準決勝。練習ボールスタートの前の様子も見たくて準決勝の8時45分の練習ボールスタート前に会場へ行く。
まだ、入場者が少ないので、見たい選手を選び放題。これはもうけもんだった。選びに選んでノーム・デユークの後へ。準決勝の会場は、予選会場の品川プリンスホテルボウリングセンターから、東京ポートボウルに変わる。この会場は選手のベンチまで2メートルくらいしかないから、顔色も見えるし、指だってみえる。
練習ボールの1投目から、しっかり投げる人も居るし、転がしているだけの人もいる。PBA でもさまざまだと、改めて思う。ノーム・デユークは前の方にたって小さく歩いて軽く投げていた。両隣りのライノ・ページ、ジョン・テハは1投目からしっかり投げていた。日本の女子プロは、1歩で練習ボールを繰り返す人は結構多いけれど、ジャパンカップでは見なかった気がする。私にとってはどうなんだろう。
試合中なのに、マイケル・フエーガンが、サムホールのベベルを調整して、右手から左手へ、ベンチへと何度も転がしていた。即投球。この調整の確認法も見たかったものだ。

準決勝は、1回戦7ゲーム、4ゲーム先取で勝、これを3回戦して、8名になる。翌日曜日にTVファイナル戦にすすむ。この準決勝の1日で最高21ゲームを投げる事になる過酷な展開なのに、3回戦での迫力は疲労感など微塵もなく、見ている方が息が詰まって疲れてしまうほど。この8名は、PBA 6名、KPBA 2名でJPBA は残らなかった。
ノーム・デユークは残った。彼は、サムの調整をこまめにしていた。それも、1センチ弱くらいの細さにカットして。珍しいと思った。TVや、アメリカでのツアーを見ていてももっと幅広くカットされているテープを無造作にひょいと張っているように見えたから、簡単に的確に貼れるというなは、さすがだといつも貼り方が悩みの種の私には、うらやましかった。でもノームがね。細―いテープをね。なんとなくうれしかった。
7ゲームを同じレーンで投げるこの準決勝でノームにへばりついていたから、投球ラインを変えていく過程、ボールを変えていくのも見える。対戦相手とのラインの違いも見える。その対戦相手が広島の津島悟志プロだったから、なおの事。今気になって居るシューズのこと、その調整法まで見えるのだ。おまけにほれぼれする彼らの真摯な表情。まるで出来の良いドラマを見ているようだった。
いつもの事ながら、スピードと回転数、その多様さに、圧倒される。それに、体の使い方のスピードはTV場面よりも速いのです。
ラッキーなどありえない8名の進出者のTV決勝は、5月2日。 NHK衛星第一放送  19時から。


2010年5月号