プロボウラー亀井勝江のブログ

(公社)日本プロボウリング協会公認プロボウラー14期生・亀井勝江のブログです

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生 体 実 験

宮崎オープンのパーティのステージで、一昨年のこの大会の優勝者でプロ生活38年の2期生長原京子プロのウケにウケたコメント「何歳までボウリングが出来るか生体実験をしています。」
「生体実験・・・」最近何を試みても成績に反映しなくてもうだめかなと思っていた時だったので、私も実験だな。「出来る」ではなく「何歳まで改造の取り組みが可能だろうか」「改造」と変えたフレーズを同じステージで繰り返していた。
宮崎オープンの10日前に、フロリダのケーゲルトレーニングセンターから帰ってきた。
10日間で課題をこなせるほど器用ではないし、その上ボールの全面変更に時間をとられて練習もままならなかったけれど、メンタル面、指摘された技術面で何か掴めるかもと参加したものの、結果は案の定。
でも懲りずに中3日空けて、品川でのDHC最終戦に出た。
宮崎での試合では、ツアーに参加していた森彩奈江プロと同じボックスだった。
フロリダで粘っこく練習していたプロだった。宮崎ではコーチ陣に指摘された事が出来ていたのだ。快進撃で選抜を通過した。私は出来なかった。
品川では、ツアー参加の森山真理プロが、選抜はらくらく通過し、本大会に入って予選、準決勝、決勝まで、並み居る強豪を抑えて、230アベ以上のスコアをたたきだしてトップを譲っていなかった。森山プロは、穏やかにただひたすら投げている印象しかなかったけれど、
品川では、「おぬしやってるね」と肩をたたきたいくらい、コーチ陣からの指摘された事が出来ていた。宮崎、品川の会場で「大げさにしないと出来ないね」とこの2人と話していたのに。課題が出来ている片鱗が見えるんだもの。私だって大げさにしたのに。
2人とも、去年プロ入りで今乗りに乗っている注目のプロという事もあるだろうし、才能もあるのだろう。
このツアーに参加の新進気鋭のプロ達、スタープロ達の名簿を見た時、参加をためらったのは、若くも、才能もなく、選抜落ちが続いて選抜さえ怖いと思う私は、どう見ても異質としか思えなかったから。
でもここでやめたら、3年かけてしてきた事がゼロになると、勇気を出してフロリダへ。ケーゲルでのチェックポイントは、5年前アメリカで手に入れたセミナーの資料を発展させたものだった。それがまだ出来ないなんて。片鱗でも出来ると良いのに。
まさに生体実験。
デル・ウォーレンコーチの「指摘された事をそのまま受け入れて練習する。」
「信じて練習すれば、良い結果が出ます。」との言葉を胸に・・・・。
でもデルさん、私の歳をご存知?


2008年5月号