プロボウラー亀井勝江のブログ

(公社)日本プロボウリング協会公認プロボウラー14期生・亀井勝江のブログです

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悩める極楽とんぼ?

 「順位決定戦、どうでしたか?」との質問に「失敗しました」とだけしか言えなかった。でも、やっぱり書かないといけないと・・・・・。
結論からいえば、ピンが飛ばなかった。幅を多く使えないレーンコンディションとは思って攻めるも、ポケットを突いているのに、残る。前半は焦った挙句、ボールを取っ替え引っ替えでローゲームの連発で終わる。昼食休憩の後、ボールが死んでるに違いない。であれば残りピンを拾いまくろうと腹をくくったものの、同じボックスのプロがストライクを連発している時に9,9,9と並ぶスペアだけのスコアボードを見ることが出来ず下ばかり向いていた。
14ポンドだから飛ばなかったのか。
成績が上向きになったと喜んだ4月の宮崎オープンは15ポンドだった。その50日後に14ポンドに変更したのは、順位決定戦の直前まで5個も講習会、承認大会などのイベントがあって1日に12ゲームを投げ切れないかもしれないと、軽くする事をいとも簡単に決めてしまったのだ。投げ込めば良いと思ったのが甘かった。
軽くすればフォームを作り易いだろうと、確かに作り易かった。
スピードと回転数が増えるはずなのに、減った。リリース(ボールを離す時)でサム(親指)がわずかに残る。12ゲーム中、サムが残らず、フインガー(中指、薬指)のボールが均等に乗って離れていったのは、たったの2個。
ボールの重さを変える時の危険性と無防備さを大事な試合中に体感してしまうなんて、先がないのに我ながら亀井に腹が立つ。
リリースでの亀井の欠点、サムの抜けの不安定さは、15ポンドであれば勝手に抜ける時が多い事でごまかせたのかもしれない。体が揺れ動くという危険はあったにせよスイングが楽に出来た。
PBAのパーカーボーン氏は、16ポンドから15ポンドに変えた理由を、友人の高田誠氏(日本体育協会コーチで著名なドリラー)に、「15ポンドと16ポンドではピンアクションは殆ど変らないね」ではなぜ?「うん、ボールをもう少しパワフルに動かしたかったから」と。高田氏曰く。「ボールの重さがその人にとって、適正なものだったら、回転スピードも、インパクトアングルも十分にある。もし、それより軽かったらスピードと自転力が増す」とすると、亀井にとっては、14ポンドへの変更は間違いではなかったと思えてきた。どうも今回の失敗は、亀井の脳が15ポンドでの力加減の配分をそのまま14ポンドに使ってしまってサムの抜けが悪いリリースになったからと、総括しました。良かった。まだやれる!
パーカーボーン氏はこの後、久しぶりのタイトルを獲得されたはず。

      参考コラム 高田誠の「辛口独り言」


2014年7月号